リハビリテーションセンター
Rehabilitation center
人間に起こりうる多くの疾患を「障害」という切り口で評価し治療していくのがリハビリテーションです。疾患の種類やその重症度により全く後遺障害を残さず元の生活へ戻れる方がいる一方、残念ながら何らかの障害を残した状態で今後の生活を考えなければならない方がいます。
リハビリは可及的早期に開始しすることが基本であり、急性期から回復期、そして慢性期へと淀みなく提供されなければなりません。明倫会では急性期医療を担う今市病院、そして回復期・慢性期医療を担う日光野口病院において、スタッフ間のみならず病院間でもお互いに情報を共有しつつ途切れることなくリハビリを行います。
患者様の精神的・身体的機能、動作能力、社会的要因など総合的に評価し、患者様およびそのご家族が納得できる次のステージへ進めるようゴールを一緒に考え、必要に応じケアマネージャーや福祉用具専門相談員など院外の担当者も交え担当者会議を開いて対応して参ります。
リハビリテーションセンターの理念
- 1主体はいかなる場合でも患者様とそのご家族である。
- 2精神及び身体の不自由(障がい)が、「人」としての「価値」を低めるものではないとの認識を、患者様及びご家族とともに共有する。
- 3困難を克服するための具体的な道筋を示し、希望を与え、新たな生活のステージへ共に挑戦する。
- 4障がいを受けた患者様やご家族の自主性や思いを尊重し、患者様本⼈の能力 を最大限に発揮させ、学問的根拠に基づいた具体的効果と結果を追求し、能力に応じた自立を支援する。
リハビリテーションセンターの特色
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医療保険適応の回復期、医療療養型病院(平成15年11月1日開院)
病床数120床(回復期28床、療養92床)。回復期(系列病院からの転院)から維持期の入院患者様を主体にリハビリテーションアプローチを実施しています。当院の復帰率(2022年4⽉〜9⽉)は⾃宅復帰率が68.8%、在宅復帰率(⽼⼈保健施設への⼊所を除く)は83.3%を維持しています。
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地域密着型のリハビリテーションを実施しています。
退院に際しての対応は、必要に応じ退院前訪問指導(必要に応じケアマネージャー、住宅改造技士と連携します)を行い、退院後の社会資源の利用(介護保険関係施設への移行等)を援助しています。家族や在宅療養に関わる医療・介護スタッフの見学も受け入れ技術指導を行っています。
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より専門的なリハビリが提供できるように・・・
リハスタッフの知識・技術の研鑽のため、科内の勉強会・症例検討会・伝達講習を定期的に行っており、科外の研修会にも積極的に参加しています。
自己責任の下、自由な発想と個性を大切にしています。 -
対象者という「人」を尊重した関わりができるように・・・
対象者と同じ目線で関わることを心情に、対象者の性格・生活歴など個別性に焦点を当てた関わりを行っています。
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自然豊かな立地環境
立地環境は、日光大谷川公園に隣接し自然環境は一級品です。
また、当院から首都圏へのアクセスも良く、非常に便利な場所にあります。
リハビリテーションセンターの概要
スタッフ |
※2022年9⽉現在 |
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連携職員 |
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施設基準 |
脳⾎管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ) 運動器リハビリテーション料(Ⅰ) 呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)の認定施設です。 集団コミュニケーション療法料
栃⽊県保健医療計画(7期計画)で「脳卒中の回復期治療を担う医療機関」に位置づけられています。 |
療法士
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理学療法士(PT:Pysical Therapist)
理学療法とは、病気や障害により運動機能が低下した方に対し、筋力や関節可動域等身体機能の改善を図る運動療法、温熱や電気を使用して痛みや血流の改善を図る物理療法によるリハビリテーション医療の一分野です。
また、能力障害が残存したときに、身体機能に応じた起き上がり動作や乗り移り動作、歩行手段の検討・訓練を行います。更に日常生活活動を改善するための動作指導や装具の検討等も行い、安全な自宅復帰・社会復帰を目指しています。
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作業療法士(OT:Occupational Therapist)
作業療法では、心身機能の障害及び日常生活の動作、行為の障害(高次脳機能障害含む)等に対し、種々の作業及び手技療法を用いて治療を行います。
また、病気により生活が不便になった状態でも着替えやトイレ、入浴など患者様の生活に必要な動作を患者様にあった方法・環境で行えるようサポートしています。必要に応じ、退院前訪問にて福祉⽤具の検討や住宅改修のアドバイス等も行い、可能な限り退院後の不安を軽減できる・安心して帰れるよう取り組んでいます。
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言語聴覚士(ST:Speech Therapist)
言語聴覚療法では、コミュニケーション障害、摂食嚥下障害、高次脳機能障害を持つ患者様に対し、自立と社会参加を支援するために、言語・聴覚・認知・摂食嚥下等の機能について回復、機能代償方法の習得、環境整備、心理的なサポート等の専門的な対処を行っています。
また、在宅における適切な栄養管理や、安全かつ楽しくお食事が行えるよう、段階に合わせた訓練・指導フォローアップを強化しています。
勉強会
他専門領域に対する知識や認識を深めること、最新の知識・技術を学び日々の臨床に生かすことを目的に実施しています。
新人教育プログラム
新人療法士の為に基礎的な内容の勉強会を実施しています。
第1回 | 診療報酬について |
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第2回 | 問題点や治療プログラムの考え方 ~クリニカルリーズニングとICF~ |
第3回 | 介護保険、福祉用具に対する知識 家屋調査を例に挙げて |
第4回 | 股関節疾患についての基本知識 |
第5回 | 膝関節疾患についての基本知識 |
第6回 | 脳画像の診方 錐体路を通して |
第7回 | 注意、遂行機能と脳の領域について |
第8回 | 言語機能と脳の領域について |
第9回 | 認知症についての基本知識 |
第10回 | リウマチについての基本知識 |
第11回 | 摂食嚥下についての基本知識 |
第12回 | 新人症例検討会① 視力と認知が低下した患者への症例検討 |
第13回 | 新人症例検討会② 脳梗塞発症後心疾患により入退院を繰り返している症例 |
第14回 | 新人症例検討会③ 前向性健忘により運動学習困難な症例 |
症例検討会
第1回 | 脊髄損傷者の家屋調査の結果から |
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第2回 | 脳梗塞、パーキソニズム症候群を呈した症例 ~介助量が多い状態での自宅退院を目指して~ |
第3回 | 広範囲の脳梗塞により左⽚⿇痺・重度失語症を呈した介入困難な症例 |
第4回 | 仙骨脊索腫を呈した症例に対する自宅退院の環境設定やアプローチの検討 |
第5回 | 30代で脳出血により片麻痺、失語を呈した患者に対するアプローチ、方針(退院先)の検討 |
第6回 | 右大腿骨頸部基部骨折を呈した症例 ~全盲患者の自宅退院後の活動量とQOLの維持に向けて~ |
第7回 | 小脳性運動失調と認知症を呈した症例 ~認知症の妻との安全な在宅生活に向けて~ |
第8回 | 実際に経験することで現実を受け入れ自宅退院へ至った症例 |
第9回 | 廃用症候群による介助量が多い状態での自宅退院方針の検討(主に環境面) |
第10回 | 随意性は高いが、左半身への意識が向きにくく生活動作へと繋がらない症例 |
伝達講習会
講習会等で得た知識・技術の伝達・研鑽にも力を入れています。
親睦会
スタッフ同士の交流を深めるため、定期的に食事会等を行っています!
外来リハビリテーション
こんな症状がある
- しゃべりにくい
- 右(又は左)半身が動かしにくい
- 手先がうまく動かない
- 転んだ後、腰が痛くて歩けない
- 最近膝が痛い
- 言葉が出てこない
診察予約/リハビリテーション科
TEL:0288-50-3111
- 相談受付時間
- 水曜 午後(14時~16時)
※療法士による訓練は平日のみ実施